2016年9月23日金曜日

知を育む(はぐくむ)とは、どういうことか

知の吸収と栄養の吸収は似ている。
そもそも、知とは頭の栄養なのだから、似ているのは当然だ。

たとえば学者が研究してエッセンスを抽出した理論本から学ぶのは、サプリメントで栄養を摂ろうとするのに似ている。
効率よく、不純物が混じっていない純粋な栄養素がとれる。

では、栄養のすべてをサプリメントに頼る食生活は、「正しい」か?
それで、「人」は育つのだろうか。
知識のすべてを学者のエッセンス本に頼る学習は、「正しい」か?
それで、「人」は育つのだろうか。

一方で、自然食から栄養を得るのは、知で言えば体験や疑似体験(事例研究、ケーススタディ)から学ぶことである。
それは「効率的」ではないかもしれない。
けれどそれは、「本物」かそれに近いものではある。

サプリメントも有効であろうし必要でもあろうと思う。
けれど、それに依存する生き方や育ち方をしていないか。
便利な時代だからこそ、我々は注意しなければならない。

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